1.定義
支払督促(しはらいとくそく)とは、簡易裁判所の裁判所書記官に、債務者に対して、金銭の支払又は有価証券若しくは代替物の引渡し請求について、債務の履行を督促をしてもらう手続きです。
2.解説
支払督促は、支払督促を受けた債務者が、一定期間内に一定の手続きをとらないと、仮執行宣言が付与されて強制執行される可能性があります。
借金問題や債務整理では、消費者金融や貸金業者らお金を貸した側や債権回収会社(サービサー)が、お金を借りた人やその保証人に対して、この支払督促を利用して、借金の回収・取立てを行うことがあります。消費者金融や貸金業者・債権回収会社(サービサー)は、借金の回収や取り立て、強制執行などのほかに、借金の時効消滅を防ぐ、時効管理として裁判手続きをとる場合があります。
しかし、支払督促は、申立てを行って仮執行宣言が付されたとしても、その後仮執行宣言の申立てをしないと、時効を中断させる(借金の時効消滅を防ぐ)効果がありません(民法150条)。そのため、貸金業者らが、仮に、支払督促を利用した場合は、早期の強制執行実現を目的としていることが多いです。
支払督促を受けた場合の対応はこちら:よくある質問「簡易裁判所からの郵便で、「支払督促」と書かれた書類を受け取りました。どうしたらよいですか?」